- 将来ゲーム会社の3DCGデザイナーになりたいけど、進路に悩んでいる
- 美大に行けば大丈夫なのか、それとも学校のランクは低くても自分の努力次第で就職できるのか知りたい
- 学歴がどの就職に響いてしまうのか、それとも実力で選ばれているのか知りたい
ゲーム会社のデザイナーになるには、どんな学校に行けばいいの?
こんな悩みに答えます。
こんにちは、フォックスです!
ゲーム業界で働きながらイラスト制作やブログでお絵かき情報を発信しています
ゲーム会社の3DCGデザイナーになるには、どんな学校に行けばいいのかわからないことがほとんどだと思います。
この記事では、ゲーム会社がどんな人を選んでいるのか、どんな学校を選べばいいのかお話します。
将来ゲーム会社のデザイナーになりたい人の参考になれば幸いです。
学校名より実力が大事
結論からいうと、ゲーム会社のデザイナーになるには学校のランクは関係なく実力が大事です。
当たり前のことですが、デザイナーは物作りが仕事ですから、クリエイティブな能力が第一に求められます。
よって、ゲーム会社にアナタのクリエイティブ能力を証明しなくてはいけません。その能力を証明するにはポートフォリオの提出が必要になります。
ポートフォリオとはアナタの作品集で、学校の課題や創作活動で作った作品をファイルしてまとめたものです。
デザイン職の採用では一次審査がポートフォリオ選考ですので、作ったポートフォリオを履歴書と一緒に会社へ提出します。
ポートフォリオが通過すれば次の選考へ進むことができますが、通過しなければだったらどんなに高学歴でも落選します。
応募資格を満たす学歴は必要
ゲーム業界に行くなら学歴は関係ないってことでいいの?
いや、そんなことはありません
実力の方が大事だと言っても、学歴不要ということではありません。
例えば任天堂の2023年度の新卒募集要項を見ると、募集対象者は大学院、大学、高専・短大・専門卒見込みの方となっています。
下の表は任天堂を含めた応募資格の一例です。
会社 | 応募資格 |
---|---|
ソニー | 大学、大学院または高等専門学校専攻科を卒業見込みの方 |
任天堂 | 高等専門学校、専門学校、短期大学、大学、大学院を卒業見込みの方 |
バンダイナムコスタジオ | 大学院・4年生大学・短期大学・高等専門学校・専門学校卒業見込みの方 |
スクウェア・エニックス | 大学、専門、高専、大学院 卒業見込みの方 |
このように応募資格を満たす学校に入学して卒業する必要があります。
アナタが気になる会社の新卒募集要項の応募資格をチェックしてください。
どんな学校へ行けばいいのか?
では募集資格を満たす学校に行くとして、どんな学校に行けばいいわけ?
次のような条件がある学校がいいかな
- 絵の基礎力がきちんと身につけられる
- ゲーム向けのデザインとCGツールが学習できる
- ポートフォリオ対策ができる
絵の基礎が身につけられる
デザイナーになりたいなら、美大・芸大・造形大・デザイン専門学校などの美術系を検討します。
クリエイティブ能力と画力は必須のスキルです。
特に基礎力である、デッサン力(造形力・観察力)を鍛えていかなくてはいけません。
ポートフォリオ選考では会社にどんなところが見られるかというと、何よりもデッサン力があるかどうかです。
デッサンが崩れていると、「あ、この人は形が取れない」と思われて落選の印を押されてしまいます。
ゲームデザイナー志望者の多くが基礎力不足で足をすくわれます。
美術系の学校は受験でデッサンの実技試験があるところもありますので、受験対策ではデッサンの練習も必要でしょう。
ゲーム向けのデザインが学習できる学部・学科・専攻
次にその職への適性を身に付けるため、ゲーム向けのデザインが学習できる学部・学科・専攻がある学校を調べます。
ゲーム向けのデザインとは、キャラクターデザイン、背景デザイン、UIデザイン、エフェクトなどです。
3DCGデザイナーの場合は、ツールの使い方も学んでキャラクターモデリング、背景モデリング、モーションなどが学習できると良い、ということになります。
AさんとBさんのポートフォリオがあるとしましょう。Aさんの作品にはキャラクターモデリングがあるけど、Bさんの作品に日本画しかなかったとしたら、どちらがゲームデザイナー職の適正があると思われるかは、言うまでもありません。
仮に油絵や日本画など、ゲームに関係ない勉強をしているな人がゲーム会社に行きたいとなったら、学業とは別に自主的にゲーム向けのデザインを学び創作活動しなくてはなりません。
ゲームデザイン系の専門学校ならその点ゲーム向けのデザインをガッツリ学習しますので、制作したものをそのままポートフォリオに載せることができます。
しかし専門学校は大学と比べると授業数も少なく基礎訓練の時間が少ないので、空き時間は積極的に自習やデッサンやスケッチをするなどしてカバーするでしょう。
ポートフォリオ対策がある
再三述べたとおり、ポートフォリオが自分の実力を証明します。
そこで、ポートフォリオ対策がある学校なのかを調べます。
ポートフォリオの作り方や参考例があって悩まなくて済むとか、企業向けにポートフォリオ発表会があって見てもらえる機会があるなど、「作る」ことと「見せる」ことに、学校側に対策がとれていると良いです。
企業向けの発表会があると、会社の人に直接見てもらえて意見やアドバイスをもらうことができます。その意見をもとにポートフォリオをブラッシュアップすることができます。
学校にノウハウがないと自分で手探りで作っていくことになりますが、何もガイドラインがないまま進めるのは良い状態ではありません。
ポートフォリオを会社に送って落選しても、その落選理由を会社は教えてくれません。うまくいかない理由がわからないまま、ずるずると卒業を迎えてしまう、ということもあり得ます。
そうならないよう、ゲーム会社に入った人のポートフォリオを見るなどして、「この学校はこれくらいのものが作れる」「これを作れば入れる」と把握すれば、その学校で自分が何をしていくべきなのかイメージすることができます。
今回のまとめ
今回はゲーム会社に入るには学校名より実力が大事あることをお話ししました。
その上で私なら次の条件を備えた学校を選びます。
- 絵の基礎力が身につけられる美術系
- ゲーム向けのデザインが学習できる学部・学科・専攻
- ポートフォリオ対策がある
美大と専門学校、どちらがいいの?
一長一短かな
美大は画力がつくけどゲームのデザインや3DCGツールの学習、作品不足が弱点
専門学校はツールやデザインを学べて作品が画力が弱点になりがち
強みと弱みはどちらにあるので、自身それを自覚して取り組むべきだと思う
この記事で書いたことは私が思う学校の選び方なので、あくまで参考までに読んでください。
私の場合、高校時代はまだゲーム業界に就職しようとは思っておらず、でも絵を描く仕事はしたいと思い、上京し某大学のグラフィックデザインを専攻しました。
しかし大学の在学中に3DCGに触れてゲーム業界に関心が強くなり、不意にゲーム会社で働きたいと思うようになり、就職活動でゲーム会社には何十社か応募しましたがいずれも落選し、新卒入社はできませんでした。
そこでどうしたかというと、CGの専門学校に入り直して3Dを学び、ポートフォリオを作り、卒業後とあるゲーム会社に内定しました。
だいぶ遠回りしてゲーム業界に入れました。
私の失敗は、「なんとなく絵を描く仕事につきたい」と思って入り、深く考えずに入学したこと、学習内容がゲーム業界とマッチしななかった事、ポートフォリオ対策を全くとらなかったこと、絵の基礎力を磨くことを怠っていたことです。
このような反省から、私がもし高校生でゲーム会社の3DCGデザイナーを目指すとハッキリわかっているなら、絵の基礎力が身につけられること、CGツールが学習できること、ポートフォリオ対策がとれること、作れる時間がある学校を選びます。
ゲーム業界に入るとわかりますが、学歴はほとんどというか全く効果を成しません。学歴で昇進の優劣が決まりもしません。質の高い物を作れるかどうかで評価される実力世界です。
学校選びは誰かに言う通りに決めるのはオススメしません。自分で調べて考えて、そして自己責任でお願いします。
以上フォックスでした、それではまた!