閃光のハサウェイを観た人の感想が知りたい
初見でも楽しめるの?
こんにちは、フォックスです!
今回は劇場版「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」を観てきたので感想や評価を述べたいと思います。
目次
- 「閃光のハサウェイ」とは
- あらすじ
- 登場人物
- 感想
- まとめ
「閃光のハサウェイ」とは
まず「起動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」ついて軽く説明します。
本作は、アニメ機動戦士ガンダムの生みの親である富野由悠季監督の小説を原作としたアニメ映画作品です。
1988年に公開された映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の続編的な位置付けで、小説は1989年から1990年に刊行されました。
小説は3部作ですが、この映画も3部作となることを公表しています。第2部、第3部がいつ公開になるかは現時点ではわかりません。
あらすじ
閃光のハサウェイのあらすじ
閃光のハサウェイのあらすじを簡単に説明します。
- 「逆襲のシャア」の戦争から12年後。連邦政府によって地球の汚染は拡大し、増えすぎた民衆を宇宙に強引に送り出し、地球を私物化していた。
- それを知ったハサウェイ・ノアは先の戦争の犠牲者の死を無駄にしないために、反政府組織「マフティー」のリーダーとして、政府の腐敗した特権階級を粛清するテロ活動をしていた。
ガンダムの世界背景
少し背景を説明します。
この物語の世界は地球の人口が増えすぎたので宇宙にスペースコロニーを作って移り住むようになった「宇宙世紀」という時代が舞台です。
しかし地球の一部の特権階級や富裕層が地球を独占して、宇宙移民側(スペースノイド)を植民地として抑圧するようになると、スペースノイドの非抑圧者の一部が反発してジオンという独立国を宣言して地球政府と戦争になります。
この戦争の中で開発され、主力兵器となるのがモビルスーツというロボット兵器です。
ガンダムというのは連邦側のモビルスーツで圧倒的な性能を持っています。
このガンダムのパイロットがアムロ・レイで、民間人ながら戦争に身を投じてパイロットとして能力を発揮していくと、戦局は一変し、最終的にジオンは追い詰められて終戦を申し入れて戦争は終わりました。
ですが戦争は終わっても地球の特権階級はより増長して、地球環境破壊を続け、スペースノイドへの差別を強くし戦争はさらに続きます。
「逆襲のシャア」のハサウェイ
閃光のハサウェイの前談とも言える、「逆襲のシャア」ではジオン国の総帥のシャア・アズナブルが、隕石を落として地球を寒冷化せんとする作戦で地球に戦争を仕掛け、地球連邦軍はこれに応戦します。
地球が危険になったため、ハサウェイは母や妹から背中を押され一人、父親で地球連邦軍の艦隊の司令官であるブライト・ノアの元へ空港から旅立ちます。
空港で彼はクェス・パラヤという少女と出会い、心を惹かれました。同年代である二人はすぐに意気投合します。天真爛漫なクェスですが、父親が愛人を平気で連れ歩くような歪んだ家庭環境で育っており、父を憎んでいました。
彼女は宇宙滞在中にアムロとシャアが遭遇した時、シャアの人類粛清という理想像に共感して俄にジオンに走ります。シャアはクェスの潜在能力に気づき、彼女を兵士として利用します。
ハサウェイは戦場に出て、戦闘マシーンと化したクェスに説得を試みるもそれが元で死なせてしまい、救うことはできませんでした。
戦争は両軍幾多の犠牲を払いながらアムロは隕石の落下を奇跡的に食い止めますが、シャアもろとろ行方不明になります。
「閃光のハサウェイ」は、こんな経験をしたハサウェイが青年になった物語です。
登場人物
本作の主要な3人の登場人物を簡単に紹介します。
ハサウェイ、ギギ、ケネスの3人の視点で物語は進行します。
ハサウェイ・ノア
ブライト・ノアの息子。表向きは植物監察官だが、反政府組織「マフティ」のリーダーである。連邦会議に向かう特権階級専用機に乗り、ギギとケネスに出会う。初恋のクェスに囚われ続けている。
ギギ・アンダルシア
謎めいた美少女。ハサウェイとケネスの乗る専用機に乗り合わせる。鋭い観察力があり冷静のように見えて感情的だったり裏の顔もあって、本作で最も読めない人物。ハサウェイとケネスは彼女の自由奔放さに翻弄されます。
ケネス・スレッグ
軍人。対マフティの掃討部隊の指揮官に任じられ、専用機に乗り合わせたギギとハサウェイに出会う。少し女たらしの面がある。ハサウェイやギギに対して友人として接近し、マフティーの正体に迫る。
感想
だいぶ前置きが長くなりましたが本題です。
良かった点
率直な感想としては、映像が凄じく綺麗、実写映画を見ているようなリアリティがあったということです。
作画では3DCGでレイアウトに使っているので2Dの作画が3D空間に馴染んでいます。
そして人や物の動きがリアルです。実際の生の動きをトレースしてるんじゃないかと思うくらい、ちゃんと人らしい動き方、細かい仕草、視線の動きです。特にギギは表情や仕草がとても細かくて見ていて楽しいです。
次にモビルスーツ戦の描写がリアルであること。市街地でモビルスーツ戦があるのですが、地上の人間の視点で描かれていて、モビルスーツの巨大さを感じたり弾が近くに炸裂したり瓦礫が落ちてきたり、そのあたりの人が犠牲になったりと、近くでモビルスーツ同士が戦うことによる命の危険さが伝わってきます。
それからモビルスーツ自体の造形、操縦席の作り込みも細いです。操縦席のUIも戦闘機のUIのようだったりと、モビルスーツの戦闘兵器色をより濃くしています。モビルスーツはメッサーががっこ良かったです。
また、古谷徹さん演ずるアムロ・レイのセリフが劇中のあるシーンで発せらるのですが、鳥肌ものでした。この一言でこれだけ感動できるなんて、ガンダム見ていて良かった・・・と思いました。
イマイチだった点
イマイチだった点もあるにはあるので、あげます。
マフティーという反政府組織が何をしているのかイマイチ活動内容がわかりにくいことです。連邦政府の高官を抹殺するなどの過激な活動だとは情報として知っているものの、劇中でそうした描写が描かれないので、その活動や過激性を感じませんでした。
また、地球環境が汚染がひどいという割には、そこまで悪いという印象を受けませんでした。海も空も青く、緑もあります。これが北斗の拳やブレードランナーみたいな環境だったら間違いなくそう思えるのですが・・・。描写として見せた方が伝わるのではないかと思いました。
マクロ視点がないので組織や時代背景を掴みにくいのかもしれません。
モビルスーツ戦も思った以上に少なかったのですが、3部作の序盤ということもあるし、モビルスーツの兵器としての恐ろしさが市街地戦で十分伝わるものでしたから、つかみは十分だと思いました。
以上あえてイマイチな点を出しましたが、マイナスってほどではないです。
まとめ
この作品、万人におすすめできるかっていうと難しいです。ガンダムを全く知らない人がこの作品を見たら、何をやっているのか全然わからないと思います。
「シャアの反乱から○○年後」と言われても、知らない人からしたらそもそもシャアって誰よ?だし、会話も小難しくて眠くなるかもしれません。予備知識があって理解できる作品です。
とはいえ予習するにもガンダムって作品が多いので見るのも大変です。観ている間に映画が終わってしまいます。
なので初見の人は、話はわからなくてもいいから映像を楽しむ前提で見に行って、興味でたら過去作を逆追いしていくのがいいのではないでしょうか。ガンダム自体面白い作品ですから、今後の楽しみが増えると思います。
もちろんガンダムファンの方なら、間違いなく楽しめる作品です。もしレンタルで見ればいいやと思っている方がいたら、映画館で見てください。コロナ禍で外に出にくい状況ですが、映画館で迫力ある映像と音を体感して欲しいです。
私個人的にはとても満足しました。見終わってみるとハリウッドの大作映画を見終わったような迫力ある映像体験でした。買うつもりなかったのですが、興奮のあまりパンフレット豪華版を買ってしまいました。
映像的にアニメもここまで進化したのだという素直に感動しました。このクオリティで2部、3部を観てみたいです。
観に行かれる方は逆襲のシャアを観て予習しましょう。
以上、フォックスでした。それではまた!